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住いをつくるということ [ 住まい雑感]

住宅を設計するということは、店鋪や事務所といった公共性をともなう建築物を設計することとは、根本的に異なる思考を必要とします。

「住まい」は、そこで生まれ育った人間の、空間の原点となります。例えば、私達が、「この部屋は狭い」とか、「この空間は居心地がいい」と考えるのも、原点として、私達が生まれ育った「住まい」との比較によって成り立っています(それは、無意識の場合がほとんどでしょうが・・・)。私達が生まれ育った「住まい」は、私達にとって、もっとも身近で、もっとも明確な「ふるさと」というわけです。

私達は、そうした「ふるさと」である「住まい」を原点として、新たに認識していった空間を位置付けしていくわけです。私達の行動範囲は、多分最初は、自分の周辺から始まって、だんだんと範囲を広げていき、社会と自分との関係性や、時には宇宙と自分との関係性に対しても、あれこれ考えるようになるわけですが、その時の原点はやはり、「ふるさと」である、生まれ育った「住まい」なのです。

ですから、住居を設計するということは、そこで生活する人達の原点を設計することに他なりません。原点を設計するということは、そこに生まれ、そこに生きる意味を明確にしてあげることだと思います。どれだけ実現できるかは、その時の諸条件によりますが、すくなくとも、このことだけは、住居をつくる人と設計をする人との間で、共通の認識を持っておくべきだと思います。

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