フィレンツェの空の色と"ようなもの" [ ? の部屋]
フィレンツェのドーモ。日本の空の色とは、明らかに違っていて、ヨーロッパの建造物は、この空の色に合わせて作られているんだな...と、つくづく思う。壁の色、陰影の作り方、装飾...この空あってのものだと。
和辻哲郎の「風土」を読むまでもなく、土地の特性(風土)は、その土地に建てられる建物やその土地で育まれる美意識に影響していることは理解できる。
その昔、10月のバイオリンのコンサートで、「この時期の音だけが、バイオリンの音です。」と言われ、「じゃあ、今まで聞いてきたのは何だったの?」と思ったことを思い出す。きっと、バイオリン"のようなもの"だったのだろう。
今の日本には、この"ようなもの"で溢れている。そして、この"ようなもの"も多様化していて、一言で括ることもできないのだが、仮に、その土地にいって、本物に触れた時に、 "ようなもの"と同じような印象しか持てないのなら、それは寂しいことだ。
■フィレンツェの本
フィレンツェ、行ってみたいですね。
チェンバロも湿気を嫌います。大きなホールに沢山人が入って音が出なくなってしまい、皆さんが帰ったら、鳴り始めたという逸話を小林道夫さんから聞いたことがあります。
by hako (2005-06-26 23:12)
hakoさん、ありがとうございます。
こうしたことは、その場にいなければ感じることができませんね。
デジタル全盛(になっていく)の時代にあって、
大切にしていきたい感覚だと思います。
by room7 (2005-06-29 07:12)