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地下水脈/もう一つの地図 [  ? の部屋]

 名古屋市の丸の内に、時々陥没を繰り返す道路があると聞きます。この道路は以前、ある洗い張りのお店の敷地にあった井戸の跡だそうです。

 道路拡張のため敷地を取られた際、井戸も道路の一部になったのですが、水脈は生きていて、周辺の土を流して陥没させるのだそうです。

 第2時世界大戦で焼け野原となった名古屋は、新たな都市計画で南北、東西に広い道(100m)を貫通させました。当然、多くの家が立退き、もともと住宅が建っていた場所も道になりました。当然、当時の生活を埋没させながら道になりました。

 現在の名古屋の街の下には、もう一つの名古屋が埋まっています。それは、普段は気づかれないように、ひっそりと眠っているのですが、何かの拍子に眼を覚まします。

 例えば、そんなに広い道でもないのに、そこを渡ったとたんに、街の雰囲気が変わった...という経験はありませんか? その道はかつてのメインストリートで、今はその役割を、隣の新しく広い道に譲ってしまったのですが、ややもすると、こっちの道の方が、活気があって、いろいろな発見があったりもします。しかし、道としての機能の弱まった街は、活力を失いつつあります。

 かつてのメインストリートは、少しズレた位置に新しく作られた大通りに、主役の座を奪われています。

 このように数十メートルのズレを伴いながら、新旧の名古屋の街は、重なっているのです。そして、たまに陥没などしたりして、昔の街が顔を出したりするのです。


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