ヨゼフ・マリア・オルブリッヒの憂鬱 [ 人の部屋/しりとり]
よ
ヨゼフ・マリア・オルブリッヒ(Joseph Maria Olbrich/1867.12.22〜1908.8.8)
19世紀末から20世紀初頭にかけてのオーストリアの建築家。ウィーン美術学校で、ヨゼフ・ホフマンらと共にオットー・ワーグナーに建築を学んだ。1897年にクリムト、ヨゼフ・ホフマンらと共にウィーン分離派(セセッション)を結成。オルブリッヒがセセッション館を設計し、近代建築のはじまりを印象づける。
セセションに関しては、アールヌーボーのオーストリア版みたいな受け止め方がされるが、造形手法に関してはかなり異なった印象を受ける。同時代のアドルフ・ロースは「セセッションは装飾的だ」といって批判をするが...面白い時代である。ワーグナーの装飾の変化も激しいものがある。
オルブリッヒは後に、もっと産業よりのデザインをするドイツ工作連盟に参加することになるのだが、近代化(現代化かな?)へと激しく移行する時代を一直線に突き進んでいったのだろうな...。
これは、装飾的か...非装飾的か...現代の人はどう受け止める?
球体と立方体の構成/植物の葉やメドゥーサの装飾
当時の内部。壁画はもちろんクリムト
- 作者: Peter Haiko, Caterina Lezzi, Renate Ulmer
- 出版社/メーカー: Deutscher Kunstverlag
- 発売日: 2006/07
- メディア: Perfect
ゼセッション館って、相当格好良いですよね。アールヌーボーを越えて、既にアールデコまで入っているような先進性があります。
これは今でも最高傑作だと思います。ウィーンに行ってみたいですね。
by hako (2006-07-25 23:23)
hakoさん、ありがとうございます。
30歳で歴史的記念碑をつくりあげ、40歳で亡くなってしまったオルブリッヒ。
凄まじい集中力が、こうした奇跡を生み出していくんでしょうかね...。
by room7 (2006-07-26 14:36)