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春と修羅/宮沢 賢治 [ 本の部屋]

 
宮沢 賢治(みやざわ けんじ、1896年8月27日 〜1933年9月21日)

 春と修羅は、「序」と68編の作品からなる詩集(宮沢賢治自身は、詩と言われるのを嫌った、心象スケッチと呼んでいる)で、1922〜23年頃に制作したものを1924年に自費出版したもの。その後、同名の詩集(心象スケッチ集)を2つ(区別の為に、第2集/第3集としている)発表している。

  現在でこそ、宮沢賢治は、「銀河鉄道の夜」や「風の又三郎」、「雨ニモマケズ」など、知らない人はいない存在なのだが、生前発表された作品は少なく、ほとんどが死後出版されたものだ。

 そう言う意味で、彼は文学を生業に生きたのではなく、別にちゃんと仕事を持って生活していた市井の人である。本職は、農業化学者、農業指導者、農作業者、教師...ということになるのだろうか。

 「言葉が、風に流れ、谷間に吹きだまったものを拾い集めた...」とする文章は、宮沢賢治が26〜7歳の時の作品。

 (「春と修羅」序の一部から)
わたくしといふ現象は
仮定された有機交流電燈の
ひとつの青い照明です
(あらゆる透明な幽霊の複合体)
風景やみんなといつしよに
せはしくせはしく明滅しながら
いかにもたしかにともりつづける
因果交流電燈の
ひとつの青い照明です
(ひかりはたもち その電燈は失はれ)

 宮沢賢治のその後の生き方や作品を理解する上でも、重要な言葉であるだけでなく、個人的にも物事を考える時、一つの極として意識せざるをえない言葉だと思っている。

今年は、宮沢賢治生誕110年目。


春と修羅

春と修羅

  • 作者: 宮沢 賢治
  • 出版社/メーカー: 日本図書センター
  • 発売日: 1999/09
  • メディア: 単行本


◆その他、宮沢賢治の作品

新編銀河鉄道の夜

新編銀河鉄道の夜

  • 作者: 宮沢 賢治
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1989/06
  • メディア: 文庫


注文の多い料理店

注文の多い料理店

  • 作者: 宮沢 賢治
  • 出版社/メーカー: パロル舎
  • 発売日: 1989/07
  • メディア: 大型本


よだかの星

よだかの星

  • 作者: 中村 道雄, 宮沢 賢治
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 1987/12
  • メディア: 大型本


雨ニモマケズ

雨ニモマケズ

  • 作者: 宮沢 賢治
  • 出版社/メーカー: パロル舎
  • 発売日: 1991/06
  • メディア: 大型本


雪わたり

雪わたり

  • 作者: 堀内 誠一, 宮沢 賢治
  • 出版社/メーカー: 福音館書店
  • 発売日: 1969/12
  • メディア: 単行本


セロ弾きのゴーシュ

セロ弾きのゴーシュ

  • 作者: 宮沢 賢治, 小林 敏也
  • 出版社/メーカー: パロル舎
  • 発売日: 1986/07
  • メディア: 大型本

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