デ・スティル...それぞれ受け止め方は違っていたが... [ アートの部屋]
一つの形を、結果としてとらえるのか、過程としてとらえるのか、あるいはインスパイアされるものとして受け止めるのか、模倣すべき対象としてみるのか...。様々な賛同のしかたがある。しかし記録として残るのは"yes"or"no"だけの場合が多い。
デ・スティルの運動は、そんな誤解が、ある時期一つにまとまり、大きなエネルギーとなって時代を動かしたものの一つと言えるかもしれない。
ピエト・モンドリアン(Piet Mondrian/1872〜1944)にとって、樹木の形態を単純化し、線が描かれ、水平線と垂直線に収束していく様子は必然であったろうし、赤と青と黄色の三原色以外を排することも必然であったのだろう。
テオ・ファン・ドースブルフ(Theo van Doesburg/1883〜1931)にとって、それは新しい形態の出現であり、様々な事象に対して展開可能なものとして映ったのだろう。立体に、建築に...バウ・ハウスによる近代建築もドースブルフの影響なしには語れない。
家具職人であったヘリット・リートフェルト(Gerrit Rietveld/1888〜1964)にとっては、憧れの存在であったのだろうか...。
誤解が時代を動かしている...と感じる事例の一つ。
Theo van Doesburg. Maler - Architekt
- 作者:
- 出版社/メーカー: Prestel Verlag GmbH + Co.
- 発売日: 2002/05
- メディア: ペーパーバック
How to Construct Rietveld Furniture
- 作者: Peter Drijver, Johannes Niemeijer
- 出版社/メーカー: Uitgeverij Thoth
- 発売日: 2001/04/30
- メディア: ペーパーバック
◆ヘリット・リートフェルトに関してはこちらから
http://www.geocities.jp/ppp_design/s_rietveld.html
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