白井晟一の白 [ 人の部屋/しりとり]
◆人名しりとり...し
白井 晟一(しらいせいいち/1905〜1983.11.22)日本の建築家。ベルリン大学哲学科でヤスパースに師事。哲学的な建築を作る。
学生の頃に、各地の白井晟一の建物を見て回った。松井田の町役場、静岡の石水館(芹沢銈介美術館)、佐世保の懐霄館、点在する親和銀行、渋谷の松濤美術館、ノアビル...。
その時感じた「特別の建築家」という思いは、今も変わっていない。
物が収まる位置はなんとなく置かれているわけではない、誰かがそこに置いている。確かに、何となくという気持ちで置かれる物は多い。それでも誰かが決めない限り、そのものはそこに置かれない。物はなんとなくあるわけではなく、なんとなくという気持ちを持った人に置かれるだけである。
誰かが決めている。そこに(1ミリも違わず)その物を置くという強い意志を持つためには、哲学が必要なんだろうな...と白井晟一の設計した建物を見ながら考えたものだ。
白井晟一の考え方(意思の持ち方)を知る上で、数々のエッセイが役に立つ。特に「無窓」に収められた「豆腐」と「めし」に関する文章を読むと、人の意思の在り方の大切さを実感できる。
◆白井晟一の建物を見る
◆白井晟一でググってみる
コメント 0