ぼくの大切なともだち/パトリス・ルコント [ 映画の部屋]
映画などを見ていると、悲劇と喜劇は紙一重...と感じることが多々ある。
映画ばかりではないだろう。小説も演劇も絵画も...あるいはビジネスも、まったく同じ素材を使って、同じ流れで来たとしても、最後の最後に、「だから、白です。」という結論も、「だから、黒です。」という結論も、どちらも可能になる。
最後に「白」にするか「黒」にするかは、結局のところ、その人の哲学によるのだろう。あるいは、シェークスピアやモーツアルトのような、自分に対する自信と遊び心か...。
「ぼくの大切なともだち(Mon meilleur ami)」でパトリス・ルコントの選んだ素材には、山ほどの悲劇が隠されている。社会の持つ孤独、親子の不理解、冷酷なビジネス界...これらの素材から、多くの悲劇は作られていく。
しかし、ルコントは、これらの素材を使って、1本の喜劇を書き上げた。世の中、思ったほど悪くはないと...。それが彼の哲学なのだと理解した。
◆映画の解説
http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD12238/index.html
http://www.cinemacafe.net/movies/cgi/18744/
http://cinematoday.jp/movie/T0006035
◆公式サイト
http://www.wisepolicy.com/mon_meilleur_ami/(日本)
http://www.wildbunch-distribution.com/site/monmeilleurami/(フランス)
ジュリー・ガイエが良いやくどころ。お茶目な2人(ダニエル・オートゥイユ、ダニー・ブーン)の掛け合いで流されがちなストーリーを、キリッと引き締めてくれます。見方によっては、彼女の映画なのかも。ご存知の通り、私は美人に弱い。
それにしても、答えが「シトロエン」になる問題って何だ?
「前輪駆動の自動車を商業化したメーカーは?」
「初めて、アフリカを縦断した自動車のメーカーは?」
「初めて、極地を走った自動車は?」
? ? ? ? ?
◆パトリス_ルコントの記事
http://room7.blog.so-net.ne.jp/2008-07-13
◆パトリス・ルコントの作品を検索
◆ジュリー・ガイエの作品を検索
◆パトリス・ルコント
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- 出版社/メーカー: CCRE
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◆ジュリー・ガイエ
#映画の部屋
takagakiさん、nice! をありがとうございます。
by room7 (2008-07-19 21:57)
>山ほどの悲劇が隠されている、本当にそうでしたね。
監督なりの遊び心が感じられて、希望の持てる終わり方に満足でした。
by 江戸うっどスキー (2008-07-19 23:45)
くらいふさん、いっぷくさん、nice! をありがとうございます。
by room7 (2008-07-20 06:59)
江戸うっどスキーさん、nice! とコメントありがとうございます。なかなか考えさせられる映画でもありました。
by room7 (2008-07-20 07:12)
この映画はドイツでも公開されたので私も観ました。
ジュリー・ガイエ、知的な美しさがたまりませんね。同性ながらほれぼれです。
観てから半年以上は過ぎているのですが、映画の最後で監督の優しさをしみじみ感じた、あのほのぼのとした気持ちは忘れられません。
by rbhh (2008-07-21 06:30)
rbhhさん、コメントをありがとうございます。ルコントは、こういうのがうまいですよね。ほんどうに、どういうラストを選ぶのか...ハラハラしました、
by room7 (2008-07-22 00:19)