赤い風船/アルベール・ラモリス [ 映画の部屋]
赤い風船(Le Ballon Rouge:1956年)
名古屋でも、ようやく見ることができました。
自分のことしか考えず、他人への理解ない人々(悪戯小僧群)から逃れ、自由な大空へ。
不自由な地上を離れ自由な空を飛び回りたい...アルベール・ラモリスには、そんな思いがあったのだろうか。「赤い風船」の他にも、「風船旅行」や「空」「風」をタイトルにした作品が多いのも、そうした彼の思いを映してのことだろうか。
空を自由に飛び回るということは、地面で運動している私たちにとって、次元が一つ増え、まったく異なる空間感覚を与えてくれるに違いない(残念ながら、私には空を自由に飛び回った経験がない)。アルベール・ラモリスはその魅力の虜になったのではないだろうか。
地面に押さえつけられた視点のみの不自由な人は、大空で自由な視点を持つ自由な人を妬み、ささいな点を非難する。一方、自由な人は、自由でありたいがために他人を妬むことを嫌う。一般社会生活においては、自由の人の方が不利なのだろう...。自由な心を持つが無力である小さな子供が、物語の主人公であることにも頷ける。
自由な心を持つ人は、(変な先入観を持たないので)動物とも、一見すると無機質のようなものとも(風船...)、心を通わせることができる...といったところだろうか。
大空の視点を持ち、大空に消えたアルベール・ラモリスは、自由であり続けた人だったのだろう...と、たった2本の短編を見ただけなのに、勝手にそう思っている。
◆映画「赤い風船」の解説
http://www.cinemacafe.net/movies/cgi/21298/
http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD12559/index.html
http://cinematoday.jp/movie/T0006247
◆「赤い風船」公式サイト
http://ballon.cinemacafe.net/
◆「白い馬」に関する記事
http://room7.blog.so-net.ne.jp/2008-08-09
アルベール・ラモリス(Albert Lamorisse:1922.1.13〜1970.6.2)フランスの映画監督、写真家。監督第一作目は1947年の記録映画「ジェルバ」(北アフリカのチェにジアのジェルバ島の風物を描いた短編)。1949年に劇映画「小さなロバ、ビム」(アラブの少年とロバの冒険を描いた)を監督。当初、評価が低かったが、詩人ジャック・プレヴェールに見いだされ、再評価される。プレヴェールは、この映画のスチル写真を使って絵本を発表している。
1953年に「白い馬」を監督。カンヌ映画祭短編グランプリを受賞。1956年「赤い風船」ではカンヌ映画祭パルム・ドールとオスカーの最優秀オリジナル脚本賞を受賞。
また、ヘリコプターによる空中撮影に際して、カメラに振動を伝えない技法を開発し、空中撮影を多く取り入れた映画を撮影している。
撮影中のヘリコプター事故によってテヘランで亡くなった後8年を経てに完成した「恋人たちの風」は、アカデミー賞最優秀ドキュメンタリーにノミネートされている。
◆アルベール・ラモリス(Albert Lamorisse)の監督作品
・ジェルバ(1947) ドキュメンタリー
・小さなロバ、ビム(Bim:1950) 短編
・白い馬(Crin-Blanc:1953) 短編
・赤い風船(Le Ballon rouge:1956) 短編
・素晴らしい風船旅行(Le Voyage en ballon:1960)
・野生馬たちの夢想(Le Songe de chevaux sauvages:1962) ドキュメンタリー
・フィフィ大空をゆく(Fifi la plume:1965)
・ヴェルサイユ(Versailles:1967)
・パリの空の詩(Paris jamais vu:1967)
・恋人たちの風(Le Vent des amoureux :1970〜1978)アルベール・ラモリス死去の後に夫人が完成させる
◆映画を見たいわさきちひろが、どうしても出版したかった本。
◆アルベール・ラモリスの映画
◆ジャック・プレヴェールの書籍
#映画の部屋
名古屋でも、ようやく見ることができました。
自分のことしか考えず、他人への理解ない人々(悪戯小僧群)から逃れ、自由な大空へ。
不自由な地上を離れ自由な空を飛び回りたい...アルベール・ラモリスには、そんな思いがあったのだろうか。「赤い風船」の他にも、「風船旅行」や「空」「風」をタイトルにした作品が多いのも、そうした彼の思いを映してのことだろうか。
空を自由に飛び回るということは、地面で運動している私たちにとって、次元が一つ増え、まったく異なる空間感覚を与えてくれるに違いない(残念ながら、私には空を自由に飛び回った経験がない)。アルベール・ラモリスはその魅力の虜になったのではないだろうか。
地面に押さえつけられた視点のみの不自由な人は、大空で自由な視点を持つ自由な人を妬み、ささいな点を非難する。一方、自由な人は、自由でありたいがために他人を妬むことを嫌う。一般社会生活においては、自由の人の方が不利なのだろう...。自由な心を持つが無力である小さな子供が、物語の主人公であることにも頷ける。
自由な心を持つ人は、(変な先入観を持たないので)動物とも、一見すると無機質のようなものとも(風船...)、心を通わせることができる...といったところだろうか。
大空の視点を持ち、大空に消えたアルベール・ラモリスは、自由であり続けた人だったのだろう...と、たった2本の短編を見ただけなのに、勝手にそう思っている。
◆映画「赤い風船」の解説
http://www.cinemacafe.net/movies/cgi/21298/
http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD12559/index.html
http://cinematoday.jp/movie/T0006247
◆「赤い風船」公式サイト
http://ballon.cinemacafe.net/
◆「白い馬」に関する記事
http://room7.blog.so-net.ne.jp/2008-08-09
アルベール・ラモリス(Albert Lamorisse:1922.1.13〜1970.6.2)フランスの映画監督、写真家。監督第一作目は1947年の記録映画「ジェルバ」(北アフリカのチェにジアのジェルバ島の風物を描いた短編)。1949年に劇映画「小さなロバ、ビム」(アラブの少年とロバの冒険を描いた)を監督。当初、評価が低かったが、詩人ジャック・プレヴェールに見いだされ、再評価される。プレヴェールは、この映画のスチル写真を使って絵本を発表している。
1953年に「白い馬」を監督。カンヌ映画祭短編グランプリを受賞。1956年「赤い風船」ではカンヌ映画祭パルム・ドールとオスカーの最優秀オリジナル脚本賞を受賞。
また、ヘリコプターによる空中撮影に際して、カメラに振動を伝えない技法を開発し、空中撮影を多く取り入れた映画を撮影している。
撮影中のヘリコプター事故によってテヘランで亡くなった後8年を経てに完成した「恋人たちの風」は、アカデミー賞最優秀ドキュメンタリーにノミネートされている。
◆アルベール・ラモリス(Albert Lamorisse)の監督作品
・ジェルバ(1947) ドキュメンタリー
・小さなロバ、ビム(Bim:1950) 短編
・白い馬(Crin-Blanc:1953) 短編
・赤い風船(Le Ballon rouge:1956) 短編
・素晴らしい風船旅行(Le Voyage en ballon:1960)
・野生馬たちの夢想(Le Songe de chevaux sauvages:1962) ドキュメンタリー
・フィフィ大空をゆく(Fifi la plume:1965)
・ヴェルサイユ(Versailles:1967)
・パリの空の詩(Paris jamais vu:1967)
・恋人たちの風(Le Vent des amoureux :1970〜1978)アルベール・ラモリス死去の後に夫人が完成させる
赤い風船/白い馬【デジタルニューマスター】2枚組スペシャル・エディション [DVD]
- 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
- メディア: DVD
◆映画を見たいわさきちひろが、どうしても出版したかった本。
◆アルベール・ラモリスの映画
◆ジャック・プレヴェールの書籍
#映画の部屋
2008-08-06 05:00
nice!(4)
コメント(6)
takagakiさん、nice! をありがとうございます。
by room7 (2008-08-07 00:40)
>一般社会生活においては、自由の人の方が不利なのだろう...。そうかもしれないです。
ジャック・プレヴェールがいなかったら、この作品も生まれなかったかも知れないですね~。
本当に、素敵な作品でした。
by 江戸うっどスキー (2008-08-07 23:27)
江戸うっどスキー さん、nice!とコメントありがとうございます。先に上映された「白い馬」のイメージが強く残っていたせいでしょうか...。素敵な映画でしたね。
by room7 (2008-08-08 00:31)
whiteredさん、nice! をありがとうございます。
by room7 (2008-08-08 00:32)
観たいなぁ。観に行ってこようかなぁ・・・
by ももこ (2008-08-08 09:46)
ももこさん、nice! とコメントをありがとうございます。本当に良い映画でした。是非。
by room7 (2008-08-08 21:57)