松尾芭蕉の美意識 [ 本の部屋]
今日は11月9日。旧暦で言うと10月12日。今から314年前の今日、松尾芭蕉は亡くなりました。50歳でした。下の略歴の日と異なるのが気にはなりますが....
好きな句に「あけぼのや 白魚しろきこと 一寸」というのがあります。
芭蕉が41歳の時に、江戸から西国へ旅行をします(「野ざらし紀行」)。その時に詠まれたものです。
夜がほのぼのと明ける頃...夜空がほのかに明るんでくる頃...静寂...まだ暗く、よくは見えないそんな時に、白魚が一瞬跳ね上がる。本当は白魚じゃないかもしれない。でも暗さの中に少しずつ差し込んでくる光は、それを”白さ”として確実にとらえていた。一寸(いっすん:約3cm)...ほんの小さなその物体は、暗さの残るその時の全てでもあった。
一寸が全宇宙になる瞬間を、松尾芭蕉は見逃さない。
松尾 芭蕉(まつお ばしょう/1644〜1694.11.28)三重県伊賀市出身の俳諧師。
伊賀上野城にある松尾芭蕉を記念した俳聖殿。昭和17年(1942年)、伊東忠太の設計。
伊賀上野城の紅葉(昨年のもの)
◆松尾芭蕉の著作を検索
◆松尾芭蕉でググってみる
#本の部屋
好きな句に「あけぼのや 白魚しろきこと 一寸」というのがあります。
芭蕉が41歳の時に、江戸から西国へ旅行をします(「野ざらし紀行」)。その時に詠まれたものです。
夜がほのぼのと明ける頃...夜空がほのかに明るんでくる頃...静寂...まだ暗く、よくは見えないそんな時に、白魚が一瞬跳ね上がる。本当は白魚じゃないかもしれない。でも暗さの中に少しずつ差し込んでくる光は、それを”白さ”として確実にとらえていた。一寸(いっすん:約3cm)...ほんの小さなその物体は、暗さの残るその時の全てでもあった。
一寸が全宇宙になる瞬間を、松尾芭蕉は見逃さない。
松尾 芭蕉(まつお ばしょう/1644〜1694.11.28)三重県伊賀市出身の俳諧師。
伊賀上野城にある松尾芭蕉を記念した俳聖殿。昭和17年(1942年)、伊東忠太の設計。
伊賀上野城の紅葉(昨年のもの)
◆松尾芭蕉の著作を検索
◆松尾芭蕉でググってみる
#本の部屋
解説をして頂いて、初めてその良さに気付きました。
俳諧師の目は凡人には捉えられない一瞬の広がりが見えるのでしょうね。
by 江戸うっどスキー (2008-11-09 22:06)
江戸うっどスキーさん、nice! とコメントをありがとうございます。
私の勝手な解釈なので...。出会った時、「しろ」が重なっていて、とても印象に残りました。
by room7 (2008-11-10 06:19)