SSブログ

胎児の世界/三木成夫 [ 本の部屋]

胎児の世界—人類の生命記憶

胎児の世界—人類の生命記憶

  • 作者: 三木 成夫
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 1983/01
  • メディア: 新書


胎児の世界

 中公新書から、三木成夫の「胎児の世界」という本が出ている。サブタイトルに「人類の生命記憶」とあるように、地球に生命が誕生してからの1億年間(魚類>両生類>は虫類>類人猿)の変化を、胎児が母体の中にいる10ヶ月の間で体験しているという内容で、その展開の見事さが、とても強く印象に残っている。

 実は、この本を読むより先に、本人に会っていて、それが縁で、この本を読んだのだが...。人の持つプリミティブな感情が、現代の都市の形成に対しても、有効に働いていることを、理論的に説明してもらい、そのスケールの大きな発想に感動を覚えた。

 「胎児の世界」を読むと、人は自分一人、孤立して存在しているのではなく、今、すれ違った見知らぬ誰か(あるいは、動物でもいいのだが)とも、部分的に過去の記憶を共有しているという気持ちになる。

物事を着想する時、「様々な視点から考えることが重要だ」といわれるが、この本は、まさに、そのことを実感させてくれる。

■参考サイト
瀬戸の松籟:三木成夫の生涯と業績を紹介

吉本隆明、養老孟司、中村雄二郎、市川浩、赤瀬川原平、芹沢俊介らが、三木成夫について語っています

松岡正剛の千夜千冊『胎児の世界』:素晴らしい紹介の仕方です

「がんばらない」の鎌田實は、三木成夫の弟子だということを週刊朝日の連載”がんばらないけどあきらめない”に書いていました


■ 三木 成夫の本

人間生命の誕生

人間生命の誕生

  • 作者: 三木 成夫
  • 出版社/メーカー: 築地書館
  • 発売日: 1996/07
  • メディア: 単行本


海・呼吸・古代形象—生命記憶と回想

海・呼吸・古代形象—生命記憶と回想

  • 作者: 三木 成夫
  • 出版社/メーカー: うぶすな書院
  • 発売日: 1992/09
  • メディア: 単行本


生命形態学序説—根原形象とメタモルフォーゼ

生命形態学序説—根原形象とメタモルフォーゼ

  • 作者: 三木 成夫
  • 出版社/メーカー: うぶすな書院
  • 発売日: 1992/11
  • メディア: 単行本


内臓のはたらきと子どものこころ

内臓のはたらきと子どものこころ

  • 作者: 三木 成夫
  • 出版社/メーカー: 築地書館
  • 発売日: 1995/12
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


ヒトのからだ—生物史的考察

ヒトのからだ—生物史的考察あの「共同幻想論」で吉本ばななの父親の吉本隆明が長い解説をしています

  • 作者: 三木 成夫
  • 出版社/メーカー: うぶすな書院
  • 発売日: 1997/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


生命形態の自然誌 (第1巻)

生命形態の自然誌 (第1巻)

  • 作者: 三木 成夫
  • 出版社/メーカー: うぶすな書院
  • 発売日: 1989/11
  • メディア: 単行本

#本の部屋
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。


room7読者.jpg  にほんブログ村 デザインブログ デザイン情報へ
にほんブログ村  banner2.gif

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。