マン・レイ...見えないものを見せるということ [ アートの部屋]
これは?
秘境の地の地上絵のようでもあり、どこかの星の地表写真のようでもあり...
この写真を撮ったのは...マン・レイ(Man Ray)。
マン・レイは、1890年にアメリカ生まれている。ニューヨークで、マルセル・デュシャンと出会い、ニューヨーク・ダダを始める。その後もパリで「ダダイスト」として活躍する。日本の美術館でも近年、作品展が開かれているので、目にした人も多いかもしれない。
オブジェなどの制作を行っているが、写真の方が有名かな..。ピカソやダリなど、当時パリに集ったアーティスト達のポートレイトや雑誌の写真も撮っていた。アーティスティックな作品としては、レイヨグラフやソラリゼーションの技法を使った作品が有名。技法名は知らなくても、こんな写真は一度は見たことがあるのでは...。
レイヨグラフとは、フォトグラムともいい、カメラを使わず、印画紙の上に直接物を置いて感光させる技法(子供の頃遊んだ青写真に似ている)で、こんな感じの作品が出来上がる。 |
ソラリゼーションとは、現像する時に光を当て、作為的に写真の白と黒が反転させる技法。いずれも、とても有名な作品。どこかで見たことがあるのでは... |
コラージュ作品 |
これはダリのポートレイト。 |
このように、マン・レイは、写真による表現の可能性を劇的に広げました。この時から、失敗は失敗ではなく、写真は写真でなくなって、写真に対する概念が一気に変わっていきます。
アートにおける歴史的意義が高いだけでなく、一般的な評価も高く(つまり、人気があるということ)、1998年秋のクリスティーズで、1926年の陰と陽の2枚組みのシルバープリントが、$607、500で落札されています。
オブジェの作品 |
さて、冒頭の写真ですが、マルセル・デュシャン(Marcel Duchamp)のガラスの作品の上に積もった埃の写真でした。結構有名な写真だから、分かってましたか?
Man Ray: Paris Photographs 1920-1934
- 作者: Man Ray, Delano Greenidge
- 出版社/メーカー: Delano Greenidge Editions
- 発売日: 2001/03/01
- メディア: ペーパーバック
Photographs by Man Ray: One Hundred Five Works, 1920-1934
- 作者: Man Ray
- 出版社/メーカー: Dover Pubns
- 発売日: 1979/06
- メディア: ペーパーバック
マン・レイ、詳しくないけれどスキ。
昔みにいった展覧会の図録がどこかにあるはす。
引っぱりだして再読しよう。
サイドバーにステキなものがたくさん貼ってありますね
by ももこ (2006-12-04 23:55)
ももこさん、niceとコメントありがとうございます。
多分、私も同じ展覧会を見ています。最近も展覧会をやっていたみたいですが、近くには来なかったみたいです...残念。
サイドバー...いろいろ並べてみました... ♪
by room7 (2006-12-05 06:06)