パリのランデブー/エリック・ロメール [ 映画の部屋]
エリック・ロメールの映像にはカメラを感じない...カメラマンがいることを感じない...ぐらい自然に流れていくのだけれど、この映画はさらにそれを感じた。カメラどうなっているの?...と思っていいたら、映像特典でエリック・ロメール自身が解説してくれていた。彼が特にそのことを意識していたことがわかって、なんだか嬉しかった。
3つの男女の物語から構成されていて、男女のあり方も(たとえ恋人同士であったとしても...、相手に好意を持っているにしても...)いろいろな関係性が成り立つということがわかる。そして、その多様性を成立させているのが、お互いを尊重しながら自分を主張するという...行為。
フランス人とはこんなにも話し好きなのか...フランス人にとって、「生きる」ということは「話す」ということなのかもしれない。会話とは、「相手を理解し、自分を確認していく行為」だということを強く感じる。これは紛れもなくフランスの映画。会話によって成り立つ映画。自己を主張しあい、それで人間生活が成り立つことを証明してくれる。「空気読めない」なんて関係ない。"自分"が生きているんだから、だから? それで? ...とある意味、心安らかになれる映画でもある。
◆映画の解説ページ
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD16862/index.html
http://www.cinemacafe.net/movies/cgi/4404/
これもいい映画です。エリック・ロメールの映画は、なんとなく物語が始まっていいて、ほのぼのとした気持ちで見終えることができる。
エリック・ロメール コレクション レネットとミラベル 四つの冒険
- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
- メディア: DVD
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基本的に脚本がいいんだろうな〜。それに映像も"なにげなさ"がよいな〜、決して「キメ」の構図は出てこないけれど。
エリック・ロメール(Éric Rohmer、本名ジャン=マリー・モーリス・シェレール(Jean-Marie Maurice Schérer)/1920.4.4〜 )フランスの映画監督。パリでリセ(高校)の先生をしながら、映画評論活動をする。「シネクラブ・デュ・カルティエ・ラタン」の解説者であり、雑誌「ラ・ガゼット・デュ・シネマ」の創刊者であり、雑誌「カイエ・デュ・シネマ」の重要なメンバー。ヌーヴェルヴァーグの発信源。1959年「獅子座 (Le Signe du lion)」で初監督。
88歳になったんだ。
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#映画の部屋
takagakiさん、nice!をありがとうございます。
by room7 (2008-04-26 21:40)