バティニョールおじさん/ジェラール・ジュニョ [ 映画の部屋]
「バティニョールおじさん(Monsieur Batignole)」監督:ジェラール・ジュニョ(Gerard Jugnot)
映画を見るときは、油断をしてはいけないし、先入観を持ってもいけない...そんなことはわかっているのだが、タイトルによって思わず「〜〜かな〜」などと思ってしまうことがある。
「〜〜おじさん」というタイトルは、そこそこあるのではないだろうか? 記事にしたものの中にも「僕のおじさん」に「イブラヒムおじさん」がある。
http://room7.blog.so-net.ne.jp/2005-06-15
http://room7.blog.so-net.ne.jp/2008-02-18-1
「〜〜おじさん」というタイトルによって、ちょっと意表をついた滑稽さを期待してしまう日本人ではあるが(志村けんのせいか?)、フランス語を「おじさん」とする場合、「oncle(アンクル)」と「monsieur(ムッシュ)」があるようだ。
ムッシュ・イブラヒムとか、ムッシュ・バティニョールとした場合、滑稽さは薄れ、どこにでもいる他人の誰か...といった感じで、冷静な客観性が高まるような気がする。
先入観として滑稽さをイメージしていた「バティニョールおじさん(ムッシュ・バティニョール)」も、まさしくそんな映画で、その時代、どこにでもいる一人の男の物語を綴った映画となっている。何も特別なことはない...ただ、特別な時代であったがために、人間として普通のことをするのが至極困難で、普通の人生を歩むことがなかったのではなかったか...。
そうした「ある男」を、監督でもあるジェラール・ジュニョ自身が、味わい深く演じている。
そうした時代になったなら、誰にでも起こりうる物語であることを、強く感じさせてもらった。
◆「バティニョールおじさん」の解説
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD33131/index.html
http://www.cinemacafe.net/movies/cgi/10340/
http://cinematoday.jp/movie/T0001256
http://www.allocine.fr/film/galerie_gen_cfilm=32636&filtre=&cmediafichier=100294.html(写真も)
◆「バティニョールおじさん」オフィシャルサイト
http://www.albatros-film.com/movie/batignole/index.html
ジェラール・ジュニョ(Gerard Jugnot/1951. 5.4〜 )フランスの映画監督、俳優、脚本家、プロデューサー。パリ生まれ。
1970年代は、クリスチャン・クラヴィエ、ティエリー・レルミット、ミシェル・ブランといった高校時代の友人で作った、"Le Splendid"というコメディグループの創設者の一人でした。
そのグループのステージは、多くの映画作品を生み出しています。有名なところでは、 レ・ブロンゼ(Les Bronzés:1978年)、レ・ブロンゼ 2(Les Bronzés font du ski:1979年)、サンタクロースはゲス野郎(Le Père Noël est une ordure:1982年)などがあります。
コーラス(Les Choristes:2004年)の演技で、世界的に有名になりました。
(写真は、http://www.gala.fr/les_stars/leurs_bio/gerard_jugnot から)
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#映画の部屋
先入観持っちゃいますね「おじさん」の題名つくのは。
まず、観ないですね。観ようとする気がおきません。
by いっぷく (2008-09-25 20:07)
いっぷくさん、nice! とコメントをありがとうございます。洋画の日本語タイトルと予告編には、しばしば疑問を感じています。「バティニョール氏」ではどうでしょう?
whiteredさん、takagakiさん、xml_xslさん、tommy-miyabiさん、nice! をありがとうございます。
by room7 (2008-09-25 22:41)
確かに、先入観を持ってしまいますね。
観てみたくなりました。
by 江戸うっどスキー (2008-09-27 22:03)
江戸うっどスキーさん、nice! とコメントをありがとうございます。時代の流れと個人の生き方のバランスが良く、いろいろな見方ができる作品のように思いました。
by room7 (2008-09-28 09:12)