1001番目はアラビアン・ナイト [ 本の部屋]
今日は1001番目の記事なので、アラビアン・ナイト(千夜一夜物語)。
「千夜一夜物語」...中世イスラム世界で形成されたアラビア語の説話集。
奥さんの浮気が原因で、女性不振に陥り、その後ベッドを共にする女性を毎夜殺してしまう王様(殺害した女性が3000人)。その王様の病気(?)治療のため(これ以上の被害者をださないため)、身分を隠し夜伽の相手に成り済ます大臣の娘、シェヘラザード。
シェヘラザードのお話の最後の「明日のお話は、今日のよりもっと面白いです...。」という言葉のために、彼女を殺すことをためらい続けて1000日と1日。王様は、ついに彼女を殺すことなく妃に迎える。病気は完治したのだろう。
2年半以上、1人の人間を(それも、あらゆるものを簡単に手に入れることのできる地位の人間を)満足させ続けることがどんなに困難なことか...というところに、この物語の意気込みがうかがえる。
シェヘラザードは勿論実在しないが、そのモデルになった妃はいるらしい。アッバース朝第5代カリフ、ハールーン・アッラシード(Hārūn al-Rashīd/766〜809/在位786〜 809)の母、ハイズラーンがシェヘラザードのモデルであるといわれる。ハールーン・アッラシードの頃、アッバース朝は最盛期を迎え、「千夜一夜物語」もこの時代を描いたものといわれる。
18世紀初頭にフランスで発見され、ヨーロッパで翻訳されたものを、日本後訳されたものを、今の私たちは読んでいる。
イスラムの世界には、数多くのロマンティックな物語が存在するという。王や剣が登場するそうした夢物語を、イスラムの子供たちは、母親やお祖母ちゃんに夜伽話として聞いて育つそうだ(日本の桃太郎や竹取物語のように)。
夜伽話をせがむようになった子供が、その世界から卒業するのに何年かかるか知らないが、2年9ヶ月分の物語は十分に確保されているとも考えられる。
しかし、現在、私たちは、そうした「千夜一夜物語」のオリジナルとなる物語を、よくは知らないでいる。
#本の部屋
「千夜一夜物語」...中世イスラム世界で形成されたアラビア語の説話集。
奥さんの浮気が原因で、女性不振に陥り、その後ベッドを共にする女性を毎夜殺してしまう王様(殺害した女性が3000人)。その王様の病気(?)治療のため(これ以上の被害者をださないため)、身分を隠し夜伽の相手に成り済ます大臣の娘、シェヘラザード。
シェヘラザードのお話の最後の「明日のお話は、今日のよりもっと面白いです...。」という言葉のために、彼女を殺すことをためらい続けて1000日と1日。王様は、ついに彼女を殺すことなく妃に迎える。病気は完治したのだろう。
2年半以上、1人の人間を(それも、あらゆるものを簡単に手に入れることのできる地位の人間を)満足させ続けることがどんなに困難なことか...というところに、この物語の意気込みがうかがえる。
シェヘラザードは勿論実在しないが、そのモデルになった妃はいるらしい。アッバース朝第5代カリフ、ハールーン・アッラシード(Hārūn al-Rashīd/766〜809/在位786〜 809)の母、ハイズラーンがシェヘラザードのモデルであるといわれる。ハールーン・アッラシードの頃、アッバース朝は最盛期を迎え、「千夜一夜物語」もこの時代を描いたものといわれる。
18世紀初頭にフランスで発見され、ヨーロッパで翻訳されたものを、日本後訳されたものを、今の私たちは読んでいる。
イスラムの世界には、数多くのロマンティックな物語が存在するという。王や剣が登場するそうした夢物語を、イスラムの子供たちは、母親やお祖母ちゃんに夜伽話として聞いて育つそうだ(日本の桃太郎や竹取物語のように)。
夜伽話をせがむようになった子供が、その世界から卒業するのに何年かかるか知らないが、2年9ヶ月分の物語は十分に確保されているとも考えられる。
しかし、現在、私たちは、そうした「千夜一夜物語」のオリジナルとなる物語を、よくは知らないでいる。
バートン版 千夜一夜物語 第1巻 シャーラザットの初夜 (ちくま文庫)
- 作者:
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2003/10/13
- メディア: 文庫
虫プロ・アニメラマDVD 千夜一夜物語/クレオパトラ/哀しみのベラドンナ
- 出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント
- メディア: DVD
#本の部屋
小さい頃、図書室でよく読んだものです。なんとも不可思議な世界にあこがれたものです。今・・・バクダッドは、どうなっているのでしょうね。文化の薫り高い街を早く再建してほしいものですね。
by whitered (2008-12-08 21:41)
whiteredさん、nice! とコメントをありがとうございます。本当に...経済的にも文化的にも豊かな地域だったようです。今のような国境もなく、人々は自由に行き来していたと聞きます。宗教的にも許容度が高かったようです。
by room7 (2008-12-08 22:03)
BlackCoffeeさん、nice! をありがとうございます。
by room7 (2008-12-08 22:03)
1001本目、おめでとうございます。
アラビアンナイトを楽しむために、と言う阿刀田高さんが書かれた本を読み返したら、これがまた、楽しかったです。
by 江戸うっどスキー (2008-12-11 21:35)
江戸うっどスキー さん、ありがとうございます。写真1枚の記事もありますから、記事の密度に差はありますが、カウント的には1000を越えました。
阿刀田高の古典シリーズは、こちらの先入観を心地よくひっくり返してくれますよね。
個人的には、夜伽話を2年9ヶ月かけて聞かせてくれる人がいたら、どんなに幸せだろうかと思います。
by room7 (2008-12-13 22:43)
takagakiさん、nice! をありがとうございます。
by room7 (2008-12-15 22:40)