art(アート)の可能性 [ ? の部屋]
英和辞典で「art」を引いて見ると、次のように書いてあります。
1.芸術、美術 2.芸術作品、美術品 3.芸術の一部門(一様式) 4.(しばしば建築を除く)美術 5.美術的技法を用いるもの 6.さし絵、カット 7.技法、術、要領 8.(特殊技術を必要とするような)職業 9.特殊技術、技能 10.学問、大学の学部の一部門(特に美術・人文科学) 11.人文科学 12.(天然・自然に対して)人為、技巧 13.こうかつ、ずるさ、手管、策略 14.(ふるまいなどの)不自然さ、作為、わざとらしさ 15.術策、策略 16.(古)学問、学芸
いかがです。結構面白いでしょ?
人間が、本能以外の行動(意図的な行動)をとると、それは「art」ということなのでしょうか...?
「art」に技術とか技法という意味をくみとるのは、例えば、「遠近法」なんか考えると分りやすいかもしれませんね。あれはすごい技術的発明ですよね。遠近法の発明によって、街の作り方さえも変わってしまいます。中世都市のどこか俯瞰図的な町並みに対して、ルネッサンスの街は、人間の視点の高さからの遠近法を意識した町並みとなっています。道も建物も広場も、そこに作られているものは全て、人間の視点の高さを意識しています。神の時代から人間の時代へと移り変わった、近世らしさが感じられます。と同時に、人間らしさを表現するのに不可欠だった「遠近法」は、その時代の必然的発明だったということを感じさせてもくれます。
(写真はルネッサンスの街、フィレンツェの遠近法例:右側がウフィッツィ美術館)
現在の必然的発明は、何なんでしょう?
3Dやバーチャルリアリティーを含めたCGの世界なんてどうでしょう? 多様化する価値観の中から答えを見つけ出す手法として考えるのなら、現在の必然的技術かもしれませんね?
確かに、最近コンピュータを使ってデザインされた建物の中には、以前にはなかった形態のものが出てきたりしています。そのうち、街の形も変わってくるかもしれませんね。
(写真はフィレンツェのパラッツォ・メディチ・リッカルディ)
■ルネッサンスの本
■3D設計の本
設計者のための建築3Dスケッチ—Shadeによる建築CG入門
- 作者: 武田 有左
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2000/12
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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