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松尾芭蕉の美意識 [ 本の部屋]

今日は11月9日。旧暦で言うと10月12日。今から314年前の今日、松尾芭蕉は亡くなりました。50歳でした。下の略歴の日と異なるのが気にはなりますが....

好きな句に「あけぼのや 白魚しろきこと 一寸」というのがあります。

芭蕉が41歳の時に、江戸から西国へ旅行をします(「野ざらし紀行」)。その時に詠まれたものです。

夜がほのぼのと明ける頃...夜空がほのかに明るんでくる頃...静寂...まだ暗く、よくは見えないそんな時に、白魚が一瞬跳ね上がる。本当は白魚じゃないかもしれない。でも暗さの中に少しずつ差し込んでくる光は、それを”白さ”として確実にとらえていた。一寸(いっすん:約3cm)...ほんの小さなその物体は、暗さの残るその時の全てでもあった。

一寸が全宇宙になる瞬間を、松尾芭蕉は見逃さない。

松尾 芭蕉(まつお ばしょう/1644〜1694.11.28)三重県伊賀市出身の俳諧師。

伊賀上野城にある松尾芭蕉を記念した俳聖殿。昭和17年(1942年)、伊東忠太の設計。
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伊賀上野城の紅葉(昨年のもの)
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芭蕉俳句集 (岩波文庫)

芭蕉俳句集 (岩波文庫)

  • 作者: 松尾 芭蕉
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1970/01
  • メディア: 文庫


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山口昌男のトリックスター [ 本の部屋]

二、三十年も昔の前の話だが、山口昌男の著書をまとめて読んでいた時期があった。時期的にはポストモダンの頃と重なるのだろうか。時代の変わり目には、「道化(トリックスター)」の存在が気になってくる。

旧弊を打ち破っていく新しい力は、それまで構築された枠に中には存在しない。枠の外からやってくる「旅人」とか、枠の内外を自由に行き来できる「道化」がもたらしてくれるものが、どれだけの広がっていくのか...といったことなのだろうか。

一瞬、時代の「王」となった「道化」は、やがて自らの落ち着き先に戻っていくが(「道化」は、いつまでたっても「道化」...という存在でしかない)、その波は、大きな変化をもたらす。

新しい波もやがては既存となり、再び「道化」の登場となる。

YamaguchiMasao.jpg山口昌男(やまぐち まさお/1931.8.20〜 )東京外国語大学名誉教授。文化人類学者。

アジア・アフリカなど世界各地のフィールドワークを行い、両性具有・トリックスターをテーマとした著作で評価が高い。(http://ja.wikipedia.org/wiki/山口昌男)
(写真:http://www.yomiuri.co.jp/nie/forum/02/01.htm

知の遠近法 (岩波現代文庫)

知の遠近法 (岩波現代文庫)

  • 作者: 山口 昌男
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2004/10
  • メディア: 文庫

道化の民俗学 (岩波現代文庫 学術 175)

道化の民俗学 (岩波現代文庫 学術 175)

  • 作者: 山口 昌男
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2007/04
  • メディア: 文庫

山口昌男著作集〈3〉道化

山口昌男著作集〈3〉道化

  • 作者: 山口 昌男
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2003/01
  • メディア: 単行本

道化の宇宙 (講談社文庫)

道化の宇宙 (講談社文庫)

  • 作者: 山口 昌男
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1985/09
  • メディア: 文庫

文化と両義性 (岩波現代文庫)

文化と両義性 (岩波現代文庫)

  • 作者: 山口 昌男
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2000/05
  • メディア: 文庫

挑発としての芸術―山口昌男対話集 (1980年)

挑発としての芸術―山口昌男対話集 (1980年)

  • 作者: 山口 昌男
  • 出版社/メーカー: 青土社
  • 発売日: 1980/10
  • メディア: -


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もう一つの明月...十三夜 [ 本の部屋]

今日は、旧暦九月十三日。十三夜である。

季節の作物を反映して「栗名月」「豆名月」とも言われています。

満月十五夜が、中国から伝わった風習であるのに対して、一寸満たない十三夜が、日本で生まれているところが、おくゆかしい(はかない)日本らしく素晴らしい。

やはり樋口一葉は十三夜でなければ。
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現代語訳 樋口一葉「十三夜 他」 (現代語訳樋口一葉)

現代語訳 樋口一葉「十三夜 他」 (現代語訳樋口一葉)

  • 作者: 樋口 一葉
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 1997/03
  • メディア: 単行本


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ル・クレジオ、ノーベル文学賞受賞 [ 本の部屋]

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以前「人名しりとり」に登場した「ル・クレジオ(Jean-Marie Gustave Le Clézio)」が2008年のノーベル文学賞を受賞したそうです。生きる勇気を与えてくれる作家だと思っているので、とても嬉しいです。おめでとうございます。

◆ル・クレジオに関する記事
http://room7.blog.so-net.ne.jp/2008-03-16

ル・クレジオ氏にノーベル文学賞 フランスの作家
 【ストックホルム9日共同】スウェーデン・アカデミーは9日、2008年のノーベル文学賞を、フランスの作家ジャン・マリ・ギュスターブ・ル・クレジオ氏(68)に授与すると発表した。

 ル・クレジオ氏は1940年4月、フランス南部ニース生まれ。両親はともにフランス・ブルターニュからインド洋のモーリシャス島に移住した家系。父は英国籍、母がフランス籍で、ブリストル大とニース大で文学などを学んだ。63年、23歳で発表した初の長編小説「調書」がフランスの文学賞ルノード賞を受賞。その特異な小説世界と迫力ある文章表現が大きな反響を呼び、華々しく文壇にデビューした。

 賞金は1000万クローナ(約1億4000万円)。授賞式は12月10日にストックホルムで行われる。(http://www.47news.jp/CN/200810/CN2008100901000812.html


ノーベル文学賞は仏作家のル・クレジオ氏、「調書」など
ストックホルム——スウェーデン・アカデミーは9日、今年のノーベル文学賞をフランスの作家、ジャン・マリー・ギュスターヴ・ル・クレジオ氏(68)に授与すると発表した。授賞理由について、現代社会のあらゆる桎梏(しっこく)を超え、人間の在り方を根源的、詩的、肉感的な文章で追求した作品を評価したとしている。

邦訳されている代表的作品は「調書」「発熱」「物質的恍惚」「砂漠」「はじまりの時」など。

1940年に南仏ニースで、旧フランス領のアフリカ・モーリシャスに強いつながりのある両親の下に生まれる。第2次世界大戦中に父が医師として働いていたナイジェリアへ、8歳の時に家族とともに渡る。この間の約1カ月間に集中的に読書し、文学に目覚めたという。ナイジェリアでは英語とフランス語の環境で育った。

1950年にニースに戻り、中等教育を終える。英ブリストル大学で英語を学び、ニースで学士を修得。1964年にエクサンプロバンス大学で修士号取得。1983年にペルピニャン大学で、初期メキシコの歴史に関する博士論文を執筆。バンコクやメキシコ市、ボストン、米ニューメキシコ州アルバカーキーなど世界各国の大学で教鞭を執った。

1963年のデビュー作「調書(Le proces-verbal)」で仏ルノード賞を受賞。23歳の時の前衛的な表現をちりばめた作品で文壇の話題となった。実存主義とヌーボー・ロマンの潮流の中で期待の若手作家との評価を得て、日常会話の表現の中に隠れた言葉の新たな意味合いなどを追求、存在論の深みに迫る文章の構築を目指したとされる。

作品「砂漠」では、北アフリカのサハラ砂漠で失われた文明の壮大なイメージと、招かざる欧州の移住者の目を通して見たヨーロッパ文明を対比し、欧州社会の醜さと野蛮性を浮かび上がらせた。クレジオ氏は同作品でアカデミー・フランセーズから文学賞を受けている。

軍役で滞在した中米で米大陸先住民に惹かれ、1970年から74年にかけメキシコや中米に滞在。先住民族との接触から得た精神的、文化的な衝撃や洞察が作品に反映された。早い時期から環境問題を反映した作品を発表したほか、最近では自分の家族の歴史や幼少時の世界を掘り下げた作品も多くなっている。

同氏は仏外務省広報誌 「ラベル・フランス」で、家族のルーツがモーリシャスにあり、仏国内にいても逃亡者との意識が離れなかったと告白。インドやアフリカ、欧州の文化的影響を受けており、「別の場所に本当の故郷があると感じていた。フランスにいても部外者との思いがあった」と放浪的、国境線を飛び越えようとする創作意識の背景を語っている。

ル・クレジオ氏には賞金1000万スウェーデン・クローナ(約1億5000万円)が贈られる。授賞式は12月10日に、ストックホルムで行われる。
http://www.cnn.co.jp/showbiz/CNN200810090040.html


調書 (新潮・現代世界の文学)

調書 (新潮・現代世界の文学)

  • 作者: J.M.G.ル・クレジオ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1966/10
  • メディア: 単行本

大洪水 (1969年) (今日の海外小説)

大洪水 (1969年) (今日の海外小説)

  • 作者: ル・クレジオ
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 1969
  • メディア: 単行本

はじまりの時〈上〉

はじまりの時〈上〉

  • 作者: ジャン・マリー・ギュスタヴ ル・クレジオ
  • 出版社/メーカー: 原書房
  • 発売日: 2005/06
  • メディア: 単行本

マヤ神話―チラム・バラムの予言

マヤ神話―チラム・バラムの予言

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1981/01
  • メディア: 単行本

来るべきロートレアモン (1980年) (エピステーメー叢書)

来るべきロートレアモン (1980年) (エピステーメー叢書)

  • 作者: ル・クレジオ
  • 出版社/メーカー: 朝日出版社
  • 発売日: 1980/05
  • メディア: -

海を見たことがなかった少年―モンドほか少年たちの物語 (集英社文庫)

海を見たことがなかった少年―モンドほか少年たちの物語 (集英社文庫)

  • 作者: ル・クレジオ
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 1995/06
  • メディア: 文庫

物質的恍惚 (1970年)

物質的恍惚 (1970年)

  • 作者: ル・クレジオ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1970
  • メディア: -

アフリカのひと―父の肖像

アフリカのひと―父の肖像

  • 作者: J.M.G. ル・クレジオ
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2006/03
  • メディア: 単行本


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時の迷路/香川元太郎 [ 本の部屋]

夏休み子供向け特集 第11弾(夏休みも今日でおしまい)
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副題は「恐竜時代から江戸時代まで」。もっとも恐竜時代の次は氷河時代で、この間数千万年の開きがあるが...子供は恐竜が好きだから...。

迷路や隠し絵も大好きで、知らず知らずのうちに歴史好きになる...? あまりそのような兆候は見られませんが、戦国時代にこっそり置かれたハンバーガーや、ずる休みをしておにぎりを食べている足軽が好きなようです。

時の迷路―恐竜時代から江戸時代まで

時の迷路―恐竜時代から江戸時代まで

  • 作者: 香川 元太郎
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2005/05/24
  • メディア: 大型本


シリーズで、こんなに出版されているとは。
文明の迷路―古代都市をめぐってアトランティスへ

文明の迷路―古代都市をめぐってアトランティスへ

  • 作者: 香川 元太郎
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2005/12
  • メディア: 大型本

自然遺産の迷路 屋久島発世界一周旅行へ

自然遺産の迷路 屋久島発世界一周旅行へ

  • 作者: 香川 元太郎
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2006/11/23
  • メディア: 大型本

進化の迷路 原始の海から人類誕生まで

進化の迷路 原始の海から人類誕生まで

  • 作者: 香川 元太郎
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2007/08/02
  • メディア: 大型本

伝説の迷路―ヤマタノオロチの世界から神話と物語の旅へ

伝説の迷路―ヤマタノオロチの世界から神話と物語の旅へ

  • 作者: 香川 元太郎
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2008/03/04
  • メディア: 大型本

世界を旅する「大迷路」

世界を旅する「大迷路」

  • 作者: アンナ・ニルセン
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2005/10/18
  • メディア: 大型本


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世界が見える 地図の絵本/ブライアン・デルフ [ 本の部屋]

夏休み子供向け特集 第10弾
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「世界が見える 地図の絵本(Children's Illustrated Reference Atlas)/ブライアン・デルフ」
象が好きな下の子はアフリカのページを開きたがる(ケニアの国旗は亀のマークと呼ぶ)。上の子はデンマークのレゴを見て喜んでいる。私は北陸地方に描かれた相撲取りと東北地方に描かれた芸者さん、伝統的な彫刻(?!)の仁王に立派な名古屋城などをを見て、「他もまあ、こんなもんじゃないだろか〜〜。まあ、いいんじゃないだろか〜〜」なんていっている。

本を読んであげたり、一緒にテレビを見ていたりして、「ここここ!」なんて指差すには手近で良い。最近出没する海賊を話題にするには必需品となる。

日本ではあすなろ書房が出版しているが、オリジナルは”Dorling Kindersley 社”。
◆あすなろ書房のサイト
http://www.asunaroshobo.co.jp/home/search/
◆Dorling Kindersley 社のサイト
http://www.dk.com/

ブライアン・デルフ(Brian Delf)イギリスのロンドンで活躍するイラストレーター。80冊以上の本のイラストを担当し、その範囲は、動植物学、医学に関するものから、機械・工学関係の図解、建築のイラストまで幅広い。(あすなろ書房のサイトから http://asunaro.bookmall.co.jp/search/info.php?isbn=9784751519936

ブライアン・デルフのイラストを見てみる

世界がみえる地図の絵本

世界がみえる地図の絵本

  • 作者: ブライアン デルフ
  • 出版社/メーカー: あすなろ書房
  • 発売日: 2003/01
  • メディア: 大型本


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ちいさいしょうぼうじどうしゃ/ロイス・レンスキー [ 本の部屋]

子供向け特集 第8弾
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下の子が、病院の待合室でも、はじめて行った図書館でも、いつの間にか探し出してくる本。スモールさんが大活躍の物語。簡単ではありますが、消火栓や消防自動車の基本機能を教えることができます。

LoisLenski.jpgロイス・レンスキー(Lois Lenski/1893.10.14〜1974.9.11)アメリカの児童文学作家。絵本のイラストレーター。1946年にニューベリーメダルを「イチゴの女の子」で受賞。

ロイス・レンスキーは、オハイオ州スプリングフィールドで生まれ、6歳までそこで過ごしています。 彼女の父親ルーテルは、プロイセンの移民で牧師でした。 彼女の母親は結婚するまでは学校の先生をしていました。女3人男2人の5人の兄弟の4番目の子供がロイスです。

オハイオ州のアンナに引っ越しそれからの12年間を過ごします。彼女の自伝などで多く語られる子供のころの思い出の地はこの小さな町です。

1915年、オハイオ州立大学教育学部を卒業後、ニューヨークのアート・スチューデンツ・リーグ校で学びます。1920年、ロンドンのウェストミンスター校留学中に、初めて子どもの本の仕事をします。

1921年、旅行からの帰国直後、アーサー・コービーと結婚し、12歳と4歳の2人の子供の母親になります。 家事と子育てをしながら、子供向け書籍のイラストの仕事をこなしていきました。1927年、出版社のすすめで最初の本(作家+イラストの仕事)”Skipping Village”を出版します。その後、彼女の子供時代を描いた”A Little Girl of 1900”を出版します。

"Mr. Small" シリーズは、1932年の”The Little Family” にはじまります。

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ちいさいしょうぼうじどうしゃ (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)

ちいさいしょうぼうじどうしゃ (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)

  • 作者: ロイス・レンスキー
  • 出版社/メーカー: 福音館書店
  • 発売日: 1970/11
  • メディア: -

スモールさんののうじょう―スモールさんの絵本 (世界傑作絵本シリーズ)

スモールさんののうじょう―スモールさんの絵本 (世界傑作絵本シリーズ)

  • 作者: ロイス レンスキー
  • 出版社/メーカー: 福音館書店
  • 発売日: 2005/03
  • メディア: 単行本

スモールさんはおとうさん

スモールさんはおとうさん

  • 作者: ロイス レンスキー
  • 出版社/メーカー: 童話館出版
  • 発売日: 2004/09
  • メディア: 単行本

ちいさいヨット―スモールさんの絵本 (世界傑作絵本シリーズ)

ちいさいヨット―スモールさんの絵本 (世界傑作絵本シリーズ)

  • 作者: ロイス レンスキー
  • 出版社/メーカー: 福音館書店
  • 発売日: 2005/02
  • メディア: 単行本

ちいさいきかんしゃ (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)

ちいさいきかんしゃ (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)

  • 作者: ロイス・レンスキー
  • 出版社/メーカー: 福音館書店
  • 発売日: 1971/01
  • メディア: -

ちいさいひこうき―スモールさんの絵本 (世界傑作絵本シリーズ)

ちいさいひこうき―スモールさんの絵本 (世界傑作絵本シリーズ)

  • 作者: ロイス レンスキー
  • 出版社/メーカー: 福音館書店
  • 発売日: 2005/02
  • メディア: 単行本

いちごつみの少女―フロリダの白い家 (講談社 青い鳥文庫)

いちごつみの少女―フロリダの白い家 (講談社 青い鳥文庫)

  • 作者: ロイス レンスキー
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1988/03
  • メディア: 新書


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機関車トーマス/ウィルバート・オードリー [ 本の部屋]

夏休み子供特集 第7弾
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プラレールのトーマスの玩具の他にも、従兄弟たちに貰ったバンダイのミニチュアがあったり...、うちの子供にも人気のトーマスです。上の子はエドワードが好きでしたが、下の子はトーマスです...あっ、でも青と緑の機関車はだいたい好きです。これは、下の子は、まだDVDをあまり見ていないので、こうなるのだとおもいます。

小さい頃にDVDや絵本を親しんでいた上の子が、車体番号2のエドワードを好きになるのは理解できます。トーマスシリーズの中で、エドーワードのポジションは少し特別です。オッチョコチョイやいたずら者、強情っぱりに意地悪...人間社会の縮図のような機関車の世界において、エドワードの視点は少し離れて温かく見守っているように感じるからです。

「機関車トーマス」イギリスのウィルバート・オードリーが息子クリストファー・オードリーのために語り聞かせたお話が元になっています。トーマスが世に出るのは、1946年に発表した汽車のえほんシリーズの第2巻です。

1945年の汽車のえほんシリーズの第1巻の最初の主人公はエドワードでした。

だからエドワードが特別な雰囲気を持っていても不思議ではなく、ひょっとしてエドワードの優しい眼差しは、父ウィルバート・オードリー自身を反映しているのかも...と思ったりもします。

だから、2歳ぐらいの子供がエドワードを好きになるのは、とても自然なことのように思います。

WilbertAwdry.jpgウィルバート・オードリー(Wilbert Vere Awdry/1911.6.15〜1997.3.21)本職は司祭。子供の頃、住んでいた家の近くに鉄道があり、鉄道好きになるきっかけとなる。文学を志望しオックスフォード大学に合格するが、父と同じ牧師を志すことになる。1942年に麻疹にかかった息子クリストファーのために、子供の頃に想像した機関車の話をしてあげたことがきっかけ。いろいろな話を聞かせてきたので、話の食い違いを防ぐためのメモが元になって本となった。本は、1945年から1972年まで、毎年1冊のペースで出版されてきた。1983年からの続編は、息子のクリストファー・オードリーが書いている。

(1) 3だいの機関車

(1) 3だいの機関車

  • 作者: ウィルバート・オードリー
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2005/03/31
  • メディア: 単行本

(2) 機関車トーマス

(2) 機関車トーマス

  • 作者: ウィルバート・オードリー
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2005/03/31
  • メディア: 単行本

ラーニングカーブ きかんしゃトーマス 木製レールシリーズ エドワード FC-78394

ラーニングカーブ きかんしゃトーマス 木製レールシリーズ エドワード FC-78394

  • 出版社/メーカー: ソニー・クリエィティブプロダクツ
  • メディア: おもちゃ&ホビー

プラレール エドワード T-02

プラレール エドワード T-02

  • 出版社/メーカー: タカラトミー
  • メディア: おもちゃ&ホビー

きかんしゃトーマスDVD全集(1) ゆうじょう編

きかんしゃトーマスDVD全集(1) ゆうじょう編

  • 出版社/メーカー: フジテレビ
  • メディア: DVD

きかんしゃトーマス オリジナルソングス VOL.1

きかんしゃトーマス オリジナルソングス VOL.1

  • アーティスト: カラオケ
  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 1999/12/01
  • メディア: CD

きかんしゃトーマス大図鑑―キャラクター大しゅうごう (きかんしゃトーマスとなかまたち)

きかんしゃトーマス大図鑑―キャラクター大しゅうごう (きかんしゃトーマスとなかまたち)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2005/12
  • メディア: 大型本

(2) 機関車トーマス

(2) 機関車トーマス

  • 作者: ウィルバート・オードリー
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2005/03/31
  • メディア: 単行本


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十五少年漂流記/ジュール・ヴェルヌ [ 本の部屋]

夏休み子供特集 第5弾

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ジュール・ヴェルヌの「十五少年漂流記」
子供の読書感想文用に。まあ、課題図書もあるのだが、よく知らないので...なんとなくこれに。

昔、私が読んだのとは少し印象が違うのだが、それは翻訳者やその時代背景、あるいは対象年齢(これが大きいのかもしれない)によっていろいろあるのだと思う。

SFの父、ジュール・ベルヌが未来を託す子供たちへのメッセージが、分かりやすく書かれていて、ジュール・ベルヌの人となりが忍ばれる。名作は色あせない。

JulesVerne.jpgジュール・ヴェルヌ(Jules Verne/1828.2.8〜1905.3.24)フランスの小説家・SF作家(SFの父)。

家はロワール川の中州の一つであるフェイド島にあり、子供時代はほとんどこの家庭で過ごした。そして、この人里離れた孤立がかれの想像力と兄弟との絆を強くした。また、この当時のナントは交易が盛んで、異国情緒豊かな港町であった。そのようなナントに訪れてくる船乗りたちの冒険話もヴェルヌの冒険心と想像力をかきたて、彼は海の英雄になることを夢見たという。(http://ja.wikipedia.org/wiki/ジュール・ヴェルヌ)


まるで「十五少年漂流記」の世界そのままではないか...ジュール・ヴェルヌが一番書きたかった小説は、これではなかったのか?

「二年間の休暇(十五少年漂流記)」は1888年、ジュール・ヴェルヌが60歳の時の作品。子供たちに未来を託すメーッセージに相応しい存在だ。

◆ジュール・ヴェルヌの主要作品(http://ja.wikipedia.org/wiki/ジュール・ヴェルヌ)
『気球に乗って五週間』(1863年)
『二十世紀のパリ』(執筆は1863年頃、発行は1994年)
『地底探検』(1864年)
『月世界旅行』(1865年、1870年)
『海底二万リーグ』(『海底二万里』、『海底二万マイル』、1869年)
『八十日間世界一周』(1873年)
『神秘の島』(1875年)
『皇帝の密使』(1876年)
『黒いダイアモンド』(1877年)
『インド王妃の遺産』(1879年)
『必死の逃亡者』(1879年)
『アドリア海の復讐』(1885年)
『征服者ロビュール』(1886年)
『二年間の休暇』(『十五少年漂流記』、1888年 )
『カルパチアの城』(1892年)
『動く人工島』(『スクリュー島』、1895年)
『悪魔の発明』(『国旗に向かって』、1896年)
『世界の支配者』(1905年)
『砂漠の秘密都市』(『サハラ砂漠の秘密』、1919年)

十五少年漂流記 (世界名作童話全集 37)

十五少年漂流記 (世界名作童話全集 37)

  • 作者: ベルヌ
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2000
  • メディア: 単行本

十五少年漂流記 (新潮文庫)

十五少年漂流記 (新潮文庫)

  • 作者: ジュール・ヴェルヌ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1951/11
  • メディア: 文庫


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黒馬物語/アンナ・シューエル [ 本の部屋]

子供向け特集 第4弾

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アンナ・シューエルの「黒馬物語」。何度か映画化もされている。

まず、ヴィクター・アンブラス(Victor Ambrus)の絵が素晴らしい。馬だけでなく当時の様子もよくわかる。文園社のものには、写真も加わっている。オリジナルではどのように処理されていたのか興味あるところだ。

AnnaSewell.jpgアンナ・シューエル(Anna Sewell/1820.3.30〜1878.4.25)イギリスの女流作家。

14歳の時、怪我が元で両足が不自由になり、外出時にはポニーに引かせた馬車を利用していたようだ。こうした少女時代からの馬との付き合いが、彼女にしか書けない馬に対する愛情溢れる物語となったのだろう。黒馬物語の中にもポニーは登場し、その愛らしい姿が表現されている。

輝かしい若馬だったブラック・ビューティが、飼い主の無知によって、その境遇が転落していく様子が悲しい。馬をよく知る婦人が現れ、無知を諭す場面があるが(ここらあたりが転機となって幸福な晩年を過ごせそうなのだが)、この婦人がアンナ・シューエルを代弁しているのかもしれない。

アンナ・シューエルはこの時代(19世紀後半)に、無知で思いやりのない人々によって、ひどい扱いを受けていた馬の立場を改善するために、この本を書いています。したがって1877年発行の初版本では「馬による自叙伝」「翻訳:アンナ・シューエル」と書かれています。それだけでも、アンナ・シューエルの馬に対する愛情を知ることになります。

アンナ・シューエルの体の調子が悪くなった1871年頃から書き始められ、最後の方は母親に口述筆記をしてもらうほどでした。1877年11月24日に「黒馬物語」が出版されると、その5ヵ月後、1878年4月25日に亡くなりました。

ヴィクター・アンブラス(Victor Ambrus)は、1965年に「Three Poor Tailors」で、1975年に「バイオリンひきのミーシカ(Horses in Battle and Mishka)」でケイト・グリーナウェイ賞を受賞しています。

黒馬物語

黒馬物語

  • 作者: アンナ シューエル
  • 出版社/メーカー: 文園社
  • 発売日: 2003/10
  • メディア: 単行本

黒馬物語 ブラック・ビューティー

黒馬物語 ブラック・ビューティー

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • メディア: DVD

黒馬物語

黒馬物語

  • 出版社/メーカー: バンダイ・ミュージックエンタテインメント
  • メディア: VHS

黒馬物語 (少年少女世界名作全集)

黒馬物語 (少年少女世界名作全集)

  • 作者: シュウエル
  • 出版社/メーカー: ぎょうせい
  • 発売日: 1995/02
  • メディア: 単行本

黒馬物語 (岩波少年文庫 (2011))

黒馬物語 (岩波少年文庫 (2011))

  • 作者: シュウエル
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1987/05
  • メディア: 単行本


◆ヴィクター・アンブラスの本
いっぱつで七ごろし―グリムどうわより

いっぱつで七ごろし―グリムどうわより

  • 作者: ヴィクター・アンブラス
  • 出版社/メーカー: らくだ出版
  • 発売日: 1983/01
  • メディア: -

バイオリンひきのミーシカ

バイオリンひきのミーシカ

  • 作者: ヴィクター・アンブラス
  • 出版社/メーカー: らくだ出版
  • 発売日: 1983/11
  • メディア: -


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